ここまで続いてきた「太陽工業株式会社」様(以下敬称略)のインタビューも、今回でいよいよ最終回です!
今回は太陽工業がどのようにして経営計画にSDGsの考え方を落とし込んでいったのか、その具体的な方法をお伝えします。
最後までお付き合いください!
SDGs経営へのアップグレード
もともと環境保全に対する意識が高かった太陽工業では、部品製造の過程でどれくらい環境に負荷をかけているのか、10年以上前から独自の計算式を用いて管理してきました。ここからSDGs経営に取り組むにあたって中心メンバーだった林氏が始めたことは、まずは自社の経営課題の洗い出しです。
この時に林氏が大切にしたことは、やはり「「取り組むべき課題は自分たちで決める!」ということ。そして決める際には環境への取り組みだけでなく、「残業時間の削減」など従業員が幸せに働くための条件も盛り込みました。
そして抽出した課題にSDGsのゴールを紐づけて可視化し、それぞれを部門毎に数値化しました。これをSDGs KPI(重要業績評価指標)として経営計画に落とし込むことで、経営会議で進捗を測ることができるようにしているそうです。
確かに、このようにすれば事業活動内でのSDGsへの取り組みを「見える化」し、進捗を測ることができます。そしてそれだけでは終わらず、SDGsコミュニケーションブックを1年に1回発行し、社員や株主、近隣住民や学生など、社内外のステークホルダーへの発信も行っているそうです。
SDGs経営はみんなで取り組んで初めて効果を発揮するもの
今回のインタビューを通して広報担当が強く感じたのは、SDGsを「自分ゴト」にもらうための労力と時間を惜しむことなく従業員に注ぎ続けた、林氏の“利他の精神”です。そして、ゼロから始まった林氏の種まきは今、さまざまな形で芽吹こうとしています。
まず、太陽工業株式会社の地域貢献活動に参加した住民がファンになり、応援してくれるようになりました。そして、林氏の出前授業で地元企業の魅力と働く楽しさを知った学生が、新入社員として入社するケースも出てきました。
なによりSDGsの活動を通して従業員の自発性が上がり、もともとモチベーションの高い組織風土がさらに良好なものに変わりつつあるそうです。
社員が未来まで誇れる会社へ
林氏にとってのSDGs経営とは、日本の企業がもともと持っている「三方良し(売り手良し、買い手良し、世間良し)」の在り方をそのまま具現化したものでした。「自社の課題」と「社会の課題」を結び付けてそれを解決することで、「社会貢献」と「会社の利益・ブランド」につなげていく。
そしてSDGs経営が目指す究極の姿は「六方良し(三方良しに加えて作り手良し、地球良し、未来良し)」です。
林氏の話の中には、弊社が目指すSDGs経営のヒントがたくさん詰まっていました。SDGs経営のお手本として、太陽工業株式会社の活躍に今後も注目していきます!ご多忙にもかかわらず、快くインタビューにご協力いただいた太陽工業株式会社経営企画部長 林道明氏に心より感謝いたします。
有難うございました!
「太陽工業株式会社インタビュー編」は今回で終了です。 (SDGs推進室 都筑)