令和3年6月1日から、すべての食品等事業者がHACCPに沿った衛生管理に取り組むことになっているのですが、HACCPってどんなもので、なぜ必要なのでしょうか?
HACCPとは何か?
厚生労働省HPによると「食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法」とあります。
簡単に要約すると「製造工程の要所で監視してれば、何かあった時に原因を見つけやすくなるし、危険になる要因を予防しやすくして衛生管理しやすくしましょう」ってことでしょうか。
なぜ必要なのか?
例えば、製造工程において健康に害を及ぼす問題が発生したとします。まずは問題となった原因を探し出します。原因が分かったなら、発生原因の対策を講じます。そして、再発を防しする措置を行なって解決となります。
特に原因究明には多大な時間と労力が必要になり、その間は業務停止となり事業者には多大な負担が及びます。
HACCAPで衛生管理の監視体制を細分化して衛生管理を行うことで、問題が発生しても問題個所を限定することで、短期間で原因究明し早期に対策と復旧が可能となります。
また、問題が起きそうなとな工程で、予防を強化できるようになります。

人に害を及ぼす原因
HACCPは人に害を及ぼす原因を防止・予防することが目的であります。厚生労働省HPにある、HACCPの考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き(飲食店編)を見ますと「人に害を及ぼす原因は3つ」として、微生物、化学物質、異物と3つを上げております。
①微生物
菌、ウイルス、カビ、寄生虫など
②化学物質
虫剤・殺鼠剤・除草剤、塗料、アレルギー物質、食用でない機械油、カビ毒、ヒスタミン、フグ毒・貝毒・毒きのこ、洗剤や殺虫剤など
③異物
金属片・ネジ、石、ガラス片・プラスチック片など
特に注意すべきは微生物
自然の中には何万種類ものウイルスや菌が生息しております。
加熱をしても死なない細菌、酸素が無い環境が大好きな細菌、酸素が薄い環境が好きな細菌、乾燥に強い細菌やウイルス、毒を出す細菌、少量で発症する細菌やウイルス、低温でも増える細菌など、様々な種類や特徴があります。
こうした菌・カビ・ウイルスは自然界に存在するものであり、すべてを完全に除去することは不可能です。
そのため菌・カビ・ウイルスの特性やメカニズムを知る事で、食品製造における危険要因の除去と対策をおこなう必要があります。

微生物はどこからくるのか
自然の中に生息している微生物は様々な経路で入り込んできます。そのため、飲食店における食中毒発生の多くは、不衛生な環境、仕入れ先の衛生環境の悪さ、作業者の体調不良や手洗い不足などが原因とっております。
また家畜や魚貝の体内、表面、乳、糞便などにも細菌やウイルスがたくさん生きているので、生産、卸し、流通、加工など様々な工程を経て食品が食卓に並ぶまでに「人を介して食品に付着する」する可能性は高くなります。
人からの感染を予防する
施設や設備の衛生環境を保つために定期な掃除や除菌は必須でありますが、それと共に「人から感染」する要因を除去することも必要になります。
食品製造業の多くで採用されている使い捨て手袋ですが、長時間使用したり、手袋の付け替え、手袋を使用していることでの手洗い不足などが原因で細菌やウイルスを手袋に付着させる可能性があります。念入りに施設や設備を掃除除菌しいても、人の手から菌やウイルスが移ってしまえば元も子もありません。
そのため、当社の手袋除菌装置を導入されているお客様は、人から移る細菌やウイルスの感染リスクを、低減させるために導入されている事業者様がほとんどです。
それほど、人から感染するリスクが高いと言わざる得ません。
空気中からの感染を予防する
ごこごく微細な細菌やウイルス、カビは空気中に漂っており、人が出入りするたびに菌やウイルス、カビが入り込んでしまいます。施設や設備を掃除し除菌したあとで空気中の細菌やウイルス、カビが降り注ぎます。
そこで当社では紫外線除菌を利用して空気中の微生物を除菌するための装置を開発しました。
空気除菌装置は長時間かけて空気中に漂う原因菌(細菌やウイルス)を抑制することで衛生環境を維持します。ソルパットAPスーパーは紫外線除菌に加え、オゾン装置を使うことでカビの発生も抑えられるので、定期的な掃除や除菌にソルパットAPスーパーを加えることで、最強の衛生環境を手に入れられます。
参考資料:厚生労働省 HACCPの考え方を取り入れた衛生管理 |厚生労働省 より