今年の夏は連日猛暑が続き、気温が40℃を超える日も多くなっています。このような異常な高温は、食中毒のリスクを大きく高める要因となります。現在、全国各地で食中毒警報や注意報が発令されており、特に食品の取り扱いや衛生管理に一層の注意が必要です。
猛暑と食中毒の関係
猛暑によって気温が高く、湿度も高い状態が続くと、細菌やウイルスが急速に繁殖しやすくなります。特に食材の保存状態が悪いと、食中毒の原因となる微生物が増えるリスクが高まります。連日続く暑さがもたらす影響を甘く見てはいけません。
食中毒警報・注意報
令和6年8月8日時点で食中毒警報・注意報(一部地域も含む)が発令されている都道府県を調べてみたところ、21の都道府県で食中毒警報・注意報が発令されていました。
※情報の漏れ又は警報・注意報が終えている場合があります。
警報:〇 注意報:△
北海道 〇
宮城県 △
千葉県 〇
富山県 △
長野県 △
岐阜県 〇
静岡県 〇
愛知県 〇
三重県 〇
滋賀県 △
京都府 △
大阪府 △
島根県 △
岡山県 △
香川県 〇
愛媛県 △
福岡県 △
佐賀県 △
熊本県 〇
大分県 △
宮崎県 △
食中毒警報と注意報の発令基準とは?
都道府県によって基準に多少のバラつきや表現の違いがありますが、概ね以下の基準に沿って警報又は注意報が発令されています。
食中毒警報の基準
(1)気温30℃以上が10時間以上継続することが予想される場合
(2)気温25℃以上で相対湿度90%以上が10時間以上継続することが予想される場合
(3)24時間以内に急激に気温が上昇し、その差が10℃を超えることが予想される場合
(4)その他、食中毒及び感染症の発生状況等を勘案し、特に必要があると認める場合
参考引用:三重県
食中毒注意報の基準
(1)気温30℃以上が10時間以上継続することが予想され、かつ当日の最低気温と最高気温の差が10℃以上になることが予想されるとき。
(2)前日の平均湿度が90%以上であり、かつ当日の最高気温が30℃以上になることが予想されるとき。
(3)その他必要と認められたとき。
参考引用:京都府HP
食品の取り扱いに関する注意点
●冷蔵・冷凍の徹底
食品は速やかに冷蔵または冷凍し、冷蔵庫は5℃以下、冷凍庫は-18℃以下に保つことが重要です。特に生鮮食品や調理済みの食品は、すぐに冷蔵庫に入れるよう心がけましょう。
●賞味期限の確認
高温により食品が劣化しやすくなるため、賞味期限や消費期限をこまめに確認し、期限が過ぎたものは使用しないようにしましょう。
調理と衛生管理の徹底
●手洗い
食品を扱う前や調理中、食事の前後には必ず手を洗うことが大切です。特に生肉や生魚を扱った後は、しっかりと手を洗ってください。
●器具の消毒
包丁やまな板などの調理器具は、使用後に洗い、消毒することが重要です。特に生肉や生魚を扱った後は、念入りに消毒しましょう。
●食品の加熱
食品は中心部までしっかりと加熱して、細菌やウイルスを死滅させることが重要です。肉類や卵は十分に加熱しましょう。
外食や持ち帰り食品の注意
●外食時の選択
外食する際は、信頼できる店舗を選び、食品の衛生状態に注意を払いましょう。料理が適切に加熱されているか確認することも大切です。
●持ち帰り食品の管理
持ち帰り食品は、できるだけ早く食べるようにし、適切に保温・保冷することが重要です。特に猛暑の時期は、食品の取り扱いに一層の注意が必要です。
体調管理と予防策
●体調チェック
食中毒の症状には吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などがあります。体調に異常を感じた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
●水分補給
脱水症状にも注意が必要です。食中毒の際には特に水分補給をしっかり行い、体調を整えましょう。猛暑の中、食中毒のリスクが高まる今こそ、食品の取り扱いや調理、保存に十分な注意を払いましょう。
食中毒警報が発令されているこの時期、予防策をしっかりと講じて、安全で健康な夏をお過ごしください。